木材を始めとするバイオマスから様々な機能材料を作り出す研究を行っています。そのために、我々はbottom-up手法およびtop-down手法を用い、独自性の高い研究を推進しています。bottom-up手法とは低分子の化合物から、例えば重合法により高分子を合成し機能材料を得る方法のことを、top-down手法とは物理的あるいは化学的な方法により例えば木材等から機能材料へと変換する方法のことを表しています。
最近の研究
ジブロック型メチルセルロース誘導体の自己組織化による熱応答性超分子ヒドロゲルの調製と応用
市販のメチルセルロースは約60℃でゲル化する。我々は上記のような完全メチル化セルロースの分子末端にセロビオースが結合したジブロック型メチルセルロースを合成し、その水溶液は人間の体温付近で可逆的にゲル化することを見出した。そのヒドロゲルをcryo-TEMで観察すると、分子が自己組織化しリボン状のナノ構造体を形成していることが判明した。
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セルロース系ジブロックコポリマーの精密合成を基盤としたナノ相分離構造発現に関する研究
セルローストリアセテートとポリグルタミン酸誘導体を分子末端同士で結合させ、ジブロック型ポリマーを合成した。その結果、セルロース系材料では初めてミクロ相分離構造の発現が観察された。当研究室では、精力的にセルロース系ブロック共重合体の合成とその応用に関する研究を遂行しています。
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